なにか子供と一緒に楽しめるビデオでもないだろうか、そう思っている人に強く強くオススメしたいのがジャッキー・チェンだ。
ジャッキー・チェンていうと「ワンパターンの殴ったり蹴ったりなんでしょ」なんて観もしないで言う人もいるようだけど、とんでもない。ひとつひとつのアクションにこれでもかこれでもかとアイデアをつぎこみ、観客を楽しませることを最優先して映画を作っているのがジャッキー・チェンなのだ。タイム誌に「世界で最も愛されている映画スター」とまで書かれた彼の作品は、誰が観ても心から楽しめる作品ばかり。
本作は、そのジャッキー・チェンの最新作。オーストラリアを舞台に、テレビ料理番組のシェフをつとめるジャッキーが犯罪組織の陰謀にまきこまれ、仲間や恋人を守って大奮闘するという痛快活劇。設定がシンプルなので、ひたすらジャッキーの超人的なアクションを満喫することができるのだが、その迫力がとにかく凄い。危険きわまりないスタントが、大技小技とりまぜて畳みかけるようなテンポで繰り広げられるのだ。とりわけ250トンのモンスタートラックとの肉弾戦には、誰もが圧倒されることだろう(危ないからマネだけはしないでね)。
監督は、香港にかつてあった京劇学校でジャッキーとともに若き日々を過ごしたサモ・ハン。気心の知れた監督と組んだせいか、いつにもまして作品に勢いが感じられる。
「より面白い映画を作ること」をポリシーに、常に前作を超えるアクションを追求するジャッキーならではの、楽しさ満載の娯楽活劇。親子で楽しむのに、これほどふさわしい作品はあるまい。 |